玉ねぎは、血管を老けさせないための栄養がたっぷりと含まれている最強の食材です。
先日の「林先生の今でしょ!講座 3時間スペシャル」の番組内で、玉ねぎやにんにくなどのネギ属の研究に長年従事されている西村弘行先生(北翔大学/名誉教授)の進行で、玉ねぎについてとても詳しく放送されました。
玉ねぎといえば淡路島は有名ですね。全国第2位の収穫量だそうです。番組では、この淡路島に住む11人の健康長寿の方々の血管年齢を測定しました。なんと!血管年齢は実年齢より平均26歳若い結果でした。玉ねぎには血管年齢を若く保つための栄養が豊富な食材なんですね。ですが、ただ食べれば良いわけではなさそうです。健康でいるための、正しい玉ねぎの食べ方を見てましょう。
玉ねぎの栄養
褐色の玉ねぎにはケルセチンが豊富
褐色の玉ねぎには、血管に良い栄養成分のケルセチンが多く含まれています。このケルセチンは血管内でどの様な働きをするのでしょうか。
血管内は・・・
- 血液内の悪玉コレステロールは、ストレスなどにによって生じる活性酸素が結びつく事で有害な物質に変化する
- 免疫細胞マクロファージが有害物資を破壊しようとして、活性酸素を取り込む
- 有害物質を食べたマクロファージは粥状になり、ベタベタとして最終的に血管壁にへばりついてしまう
- 血流が悪くなり血管がもろくなって、動脈硬化の原因となり、脳梗塞や心筋梗塞のリスクが高まる
そこで、
玉ねぎを摂ると、ケルセチンが活性酸素を撃退してくれます。悪玉コレステロールによって血管が硬くなるのを防いでくれます。
ケルセチンは、最強の栄養成分ですね。
秋にとれる玉ねぎは春にとれる玉ねぎよりケルセチンが1.5~2倍ある
ケルセチンは、油と一緒にとると吸収率UP
油と一緒の調理法が良いとのことで、紹介されたメニューは・・
- 油の入っているドレッシング
- 油を使った加熱料理(生姜焼き など)
- 肉の脂との相性も抜群(酢豚 など)
- カレー、シチュー、肉じゃが、玉ねぎのかき揚げ、玉ねぎたっぷりのエビチリ
などでした。油と一緒に摂ることが推奨なので、毎日飽きずに食べることができますね。
そして、
玉ねぎは肉の臭みをとってくれる働きもあります。
さらに、なんと!
玉ねぎのケルセチンは血管にに良いだけではありませんでした。
2017年に、カナダのゲルフ大学の研究で「大腸がんの細胞を減少させる」ことが、証明されました。
現段階では大腸がんについては効果が明らかになっているので、今後は他のがんについても効果をもたらすことが期待されているそうです。
アリシン様物質
玉ねぎの切り方で、このアリシン様物質を増やすことができる。
玉ねぎの切り方
玉ねぎの切り方は、繊維に対して平行に切るとアリシン様物質は増えません。
繊維に対して垂直に切ることで、アリシン様物質が増えていきます。
玉ねぎの中に既に存在している含硫アミノ酸と酵素が、繊維に対して切れば切るほどアリシン様物質へと変化していく、つまりズタズタに刻まれた「みじん切り」がより効果が期待できるということ、だそうです。
水にさらすのか?
玉ねぎは水にさらしてから食べる方が、苦みが取れて美味しいですよね。番組内での街角インタビュー結果でも78%の人が「水にさらす」を選択していました。
ですが、
玉ねぎは水にさらしてはいけない!
なぜ、水にさらすのがダメなのでしょうか?
アリシン様物質は、「水に溶け出す」からだそうです。
水に約5分間さらすだけでアリシン様物質は約50%失われてしまいます。
↓
アリシン様物質は常温で長く置いて置くと、硫化プロペニルに変化する
硫化プロペニル
硫化プロペニルを生み出すには・・・2時間程度常温で放置するのがベスト!
そして、辛味成分も放置しておけばなくなる
切った玉ねぎは常温放置した後に、容器に入れて冷蔵庫で保存しておくのがおすすめ
酢玉ねぎ
作り方
- 玉ねぎをみじん切りにし30分放置する
- 深鍋に、酢・はちみつを入れて火にかけ甘酢にする
- 切った玉ねぎを入れ、約2分間位強火で加熱する
淡路島の健康長寿の方の、酢&玉ねぎのレシピ
- 皮をむいた玉ねぎに数カ所の切れ込みを入れ、皿に並べてラップをし、電子レンジで約3~4分加熱する
- ホクホクとした玉ねぎに、酢味噌をかける
甘酸っぱくて美味しそうですね。
ハンバーグに入れる玉ねぎ
ハンバーグを作る時に、玉ねぎを先に炒めるべきかどうかですは意見が分かれますね。
玉ねぎは先にしっかり炒めてから肉に混ぜる!
まとめ
「玉ねぎは血液をサララサにしてくれる食材」という認識はあったのですが、切り方を間違えると栄養成分が生み出されないとは知りませんでした。そして、「あめ色玉ねぎになるまで炒める」という調理は、とても深い意味があったんですね。
生でもよし、炒めてもよし、で血液に良い働きをしてくれるなんて玉ねぎは最強の食材ですね☆